魂の瑕疵について

人の魂の瑕疵を修復するために、魂は輪廻転生を繰り返すものであると仮定して、魂の瑕疵とは何か。敢えて言うならば「劣等感」ではないだろうか。嫉妬や羨望、自己肯定の乏しさだけが「劣等感」ではない。「他者に対する優越感」「他者に対する差別」「他者に対する非難」、他者に対するあらゆる攻撃的な感情の根源には、無自覚な「劣等感」が存在する。
魂の浄化目的は「劣等感の無い向上心」を持つこと。「競争意識」は劣等感を打ち消そうとしているように見えるが、実はそのエネルギーの根源が「劣等感」であるから、競争意識にゴールは無く底無し沼である。「劣等感」と正面から向き合う「克己心」もまた、内向する競争意識に陥りやすく、禁欲主義に堕すと他者をも巻き込みたい欲望が生じる。他者にも禁欲を求める征服欲は最悪の「劣等感」だと断定する。