貧富の差

貧富の差を示す「ジニ係数」というものがあります。
調査サンプルによって大きく数値が異なるので、科学的な指標とまでは言えませんが、社会科学は科学じゃないので(笑)
0.5以上で暴動が起きてもおかしくないレベルと言われていますが、戦前の日本社会は貧富の差が大きくて、社会が不安定だったと想像できます。戦前の日本に貧困世帯が多かったことも想定できますので、植民地だった台湾や朝鮮の人たちが豊かであったとは、このデータからはとても考え難いですね。(日本が植民地にしたことに恩義を感じろ、という論調はどうかな?と思います)
戦後日本も資本主義&自由競争ですから、貧困家庭の数が減ったとは云えども、課税前のジニ係数は0.5を大きく超えています。それを0.3台に下げているのが、累進課税と社会保障費です。
こういう「富の再分配」を社会主義的と嫌う人が多い米国のジニ係数は、先進国の中でひときわ高くなっています。何かあると暴動が起きる土壌があるのですね。
社会保障の整った国(民主社会主義政党が強い国)のジニ係数が、小さくなっています。(社会主義国だったので富裕層が少ない「みんなプチ貧乏」な国もありますが)
ちなみに世界の平均は0.6ぐらいのようです。
国として貧困なうえに、僅かな富を独占している人がいるので、国の発展が妨げられているのです。
資本主義は「富が富を集める」ので、常に自由競争とは言えません。
時々リセットが必要なシステムなので、国家による富の再分配は人類の知恵だと、僕は思っています。