皇室について、僕は直系主義に賛成する。
今上陛下のお子様である愛子内親王が次の皇位を継承し、日本文化に根差した習慣として入婿を迎え、家庭を築き御子を産まれれば良いと思う。男系男子にこだわると、皇族夫妻には男子を産まなければいけない圧力が存在してしまうし、そのため皇族での女子の誕生は男子ほどには祝福されない。女性だけを「皇嗣を産む道具」と決めつけず、皇統維持にも男女等しく参加することが、人権国家の象徴たる君主としてふさわしいと考える。
現在、一部の国民から非難されている眞子内親王の「責任感」であるが、男系男子ばかりが尊重される皇族では、女子は義務ばかり負わされて皇統についての権利が無いから、皇族を捨て自由民として生きる権利を勝ち取るために闘争を起こしているようにも見える。
余談だが、日露戦争の拡大を案じて日本軍の進撃を止めようとした明治天皇の意見は、素人扱いされて政府と軍部に無視されたという話もあるようだし、戦争反対の意志があったという昭和天皇に対し、ＧＨＱが「では、なぜ開戦を認めたのだ」と問い詰めたところ、「自分の意志を通したら専制君主となってしまう。日本は立憲君主国である」と昭和天皇は答えたそうだ。
明治維新以降の天皇制とは、立法や行政の決定に「御名御璽」を与えるための事務的な立場だったのである。
男系男子でなくとも務まるものではなかろうか。