ガースー

菅義偉前総理という人は、制度設計の欠点を強引な運用で改善し実現を遅らせないことを選択して、誰が総理をやっても支持率を落とすだけの非常時に、コロナ禍から多くの国民を救ったと考えている。
派手なスローガンを掲げ自身のカリスマ性を演出するタイプではなく、水面下で動く「運用のプロ」であり寝業師だったから、印象は暗く大衆の人気が得られないタイプの政治家である。こういう人は、往々にして時間が経過したあとに業績と価値を再認識されるだろう。戦時内閣の首班としてヒトラーとの戦いに勝利したチャーチルが、非常時の権力運用を国民から恨まれて、終戦後に政権を失ったことを思い出す。
広告産業であるマスコミはポピュリズムが基本だから、大衆の印象が良くないキャラクターだと見定めると、攻撃して悪者にし大衆に迎合して煽るものだけれど、菅さんはその餌食となった感がある。
この人が不妊治療の保険適用をしてくれたおかげで、僕は孫に恵まれたから感謝している。