令和の米騒動

日本の稲作農家の平均耕作面積は1.5ヘクタールで、これは米国の98分の1、英国の38分の1しかない。そして、1.5ヘクタールの田んぼから採れるお米の量は、だいたい7800㎏らしい。
さて、この平均的稲作農家を生業として家庭を営むとしたら、この7800㎏の収穫で最低でも400万円ぐらいの収入を得られなければ、僕なら農家を辞めて就職し、耕地は借地に出すか賃貸住宅を建てるかするだろう。
7800㎏の玄米を精米したら、だいたい7000㎏前後になるから、ざっくり白米7000㎏の原価を400万円として考えてみる。すると㎏あたり571円余であり、5㎏で約2857円である。
通常の流通の場合、小売価格は生産原価の2倍前後なので、白米5㎏が5700円程度で売れなければ、その生産者を生業にするのは魅力に乏しいと考えられる。
現在の白米価格高騰は、もしかしたら小規模稲作農業がビジネスとして最低限の魅力を取り戻すための、密かな価格操作が進行しているのかも知れない(邪推)。