「哺乳類」の「哺」という漢字は、親が口の中で噛み砕き柔らかくしてから子に与える行為を指すのが字義であり、食に関わる養育行為として、乳首を子に吸わせて乳を与える行為も含まれ、訓読みでは「哺む=ふくむ、はぐくむ」と読み下す。
「哺」は常用漢字だけれど当用漢字ではないので、「ほ乳類」と表記される場合もあって、僕はこれが気持ち悪い。
「読み書き」として「読める・意味を知っている」と「書ける」を一体化するから、漢字教育の対象を絞ることになる。
今はもう、タイピングで正しく変換できる知識のほうが重要なのだから、書けることが必須の漢字の数を減らし、かわりに「読める・意味を知っている」漢字の必修範囲を広げ、醜い「仮名まじり熟語」を減らしてもらいたいものだ。
人名や地名において、学校で習っていない漢字を覚えなければならないことがあるので、「漢字を書ける」ことは、その都度必要に応じて覚えていくのが現実だと思う。