インターネット恐怖症

高校時代の友人が「インターネット恐怖症」になっている。
隣人やプロバイダの技術者からオンラインで悪戯されたと言っているのだけれど、オンラインで他人のシステムに侵入できる技術がある者は、同時に侵入を察知されない技術も持っているので、侵入されても一般人は気づかないものである。
彼のコンピュータスキルで侵入を察知できる程度の侵入者ならば、今はOSのファイアウォールでアクセスは防がれるので、彼が気づけるような侵入はそもそも存在し得ない。(侵入があったとしても、彼を含めた一般人には解らない)
彼は隣人やプロバイダ、OSメーカーのマイクロソフトにクレームを出したようだけれど、気の毒だが「頭のおかしなクレーマー」として扱われたことだろう。
具体的な被害について尋ねると幻聴や被害妄想の類であり、ハッキングの被害からは逸脱している。これはもう、統合失調症のような症状である。
彼がWEBサイトを始めた事に触発されて僕のWEB活動はスタートしているので、「恩人」と呼ぶべき存在だったのだけれど、彼のWEBサイトは勤務する会社からの圧力で、開設から間もない2000年6月に閉鎖させられた。
インターネット黎明期であり、WEBサイトを持つ個人に対する理解が十分ではなかった時代ではあるけれど、人権侵害も甚だしい会社だと思うし、他にもいろいろあって、大学卒業後に就職したこの会社を50歳過ぎで退職したらしい。
無垢で素直過ぎる彼の性格を考えると、この会社に勤めていた二十数年の間に、精神に相当な傷を負ってしまったのだろう。