「be」と「do」

僕の人生での過ちは、「漫画家になる」とか「大学生になる」という、英語の動詞でいえば「be」で目標を立てていたことかも知れない。
本来なら「漫画を描く」「大学で学ぶ」という、「do」でなければならなかったのだ。
結局は漫画家にはなれず、大学生にはなったけれど、何かを学んだという手応えを得られずに終わってしまった。
為さざる者は成れぬ者と真摯に考え、成るにはまず為すことだという覚悟が足りなかったな。
還暦を過ぎてから気づいても遅いのだけれど、むしろ歳をとってようやく気づいたことでもある。
今さら何者かになれるわけではないけれど、今からでも何かを為すことはできるだろう、出来る範囲でならば。
大切なことは、他者からの称賛や肯定を目的にしないことだ。
自分自身を肯定するために行動することが、僕の残りの人生において大切なのである。