「爆笑王」か「名人」か

三代目三遊亭歌笑の伝記映画『おかしな奴』を見て、僕は柳亭痴楽(四代目)を思い出した。四代目痴楽なら、僕も子供の頃に放送メディアを通して聞いたことがある。 柳亭痴楽の七五調の語り口は、三遊亭歌笑から引き継いだものだったんだ … “「爆笑王」か「名人」か”の続きを読む

鑑賞を補完する夾雑物

人は作品を鑑賞するとき、その作品の解釈をその作品を生み出した作者に求めがちである。そこには、「作品を鑑賞するということは、作者の意図を正確に理解することである」という考え方があるのだ。その考え方を否定はしないけれど、「作 … “鑑賞を補完する夾雑物”の続きを読む

芸術における批評家の存在意義

オーケストラの生演奏など聴いたことない者にとって、初めて聴く生演奏は大いに感動するものだと思う。 もしも批評家も一緒に聴いていて、「あんな音に感動するようでは駄目だ」と言ったとする。 初心者も批評家も、ただ自分の印象に基 … “芸術における批評家の存在意義”の続きを読む

憧れのイラストレーター

NHKのニュースで使われるイラストを描いているのは、泊明(とまり あきら)さんというイラストレーター。 独自のタッチでキャラクターの立った見事な似顔を描くだけではなく、ニュースが明示したい問題点を表現する、動的な構成も素 … “憧れのイラストレーター”の続きを読む

岬とおる記念館

岬とおるの作品サイトを作りたいと考えていたけれど、故人の希望を想像するに、僕ではなくS君の手によるべきだと考えていた。 S君は岬とおるのパートナーであり、プロデューサーでもあった。岬とおるが作品と呼べる作画を残せたのは、 … “岬とおる記念館”の続きを読む

具象表現での省略と象徴化が目標

デジタルでのお絵描きは物理的なスペースを必要とせず、画材を片付ける手間も無いところが気に入っている。 その反面、デジタル作品は主にネットを使って公開するので印刷メディアと同様に「複製」が前提であるうえに、アナログ作画のよ … “具象表現での省略と象徴化が目標”の続きを読む

「写実的」表現の価値

「写真」の発明は、視覚情報の伝達と保存の手段としての絵画の役割を奪い、印象派やキュビズムの発展を促した。写実性を活かす絵画は写真では撮影できない「目に見えないもの」を描くことで、写実性という説得力を活用するスーパーリアリ … “「写実的」表現の価値”の続きを読む

「描く」というより「作る」感じの作画

クリスタのベクターレイアで描くようになって、オブジェクトの作成はマウス中心になった。まあ、難しい作画の時の下描きとか、オブジェクトを使って作品を作る時にシャドウ付ける時は、液晶ペンタブレットのほうが便利だけど。 のちの思 … “「描く」というより「作る」感じの作画”の続きを読む