鑑賞を補完する夾雑物
人は作品を鑑賞するとき、その作品の解釈をその作品を生み出した作者に求めがちである。そこには、「作品を鑑賞するということは、作者の意図を正確に理解することである」という考え方があるのだ。その考え方を否定はしないけれど、「作 … “鑑賞を補完する夾雑物”の続きを読む
人は作品を鑑賞するとき、その作品の解釈をその作品を生み出した作者に求めがちである。そこには、「作品を鑑賞するということは、作者の意図を正確に理解することである」という考え方があるのだ。その考え方を否定はしないけれど、「作 … “鑑賞を補完する夾雑物”の続きを読む
死中に活を求むとは、絶望的な状況において、敢えて冒険的手段を用い状況の打開を図るという意味だけど、日本の歴史上でこの言葉が現れた事例は、大概が「やけくそ」か「自暴自棄」としか思えないものばかりだ。熟慮の末ではなく、絶望し … “死中に活を求む”の続きを読む
僕は1958年生まれの左利きで、左手で箸を使うのは見苦しいという理由から躾として右手使いを強要された。同じく左利きに生まれた妹は右手で箸を使えるようになったのに、僕は結局右手で箸も持てず、算盤も上達できなかった。(この挫 … “少数派が放つ異質感を許容する”の続きを読む
論理は情報であり、印象は感情である。 行動が論理に支配されるロボットのような人は稀であり、人間の知性は常に感情の干渉を受けている。 自分は論理的であると思いこんでいる人は、ただ単に「論理的でありたい」という感情と、「自分 … “印象操作と思いやり”の続きを読む
神道とは宗教と呼ぶには素朴すぎる汎霊思想であり、汎神思想のため、唯一神思想のような絶対的な価値観が存在しない。古代天皇は神に祟られる民衆の代表として神を畏れ敬う祭主であり、有史以降はシャーマンとしての地位を持っていないか … “最高位の祭主”の続きを読む
日本では、中小零細事業者が金融機関に借り入れを申し込む場合、必ずと言っていいほど社長個人が連帯保証人となることが条件となる。そして借り入れを増やそうとすれば、社長は親族や友人にまで連帯保証人を頼むような事態となる。 父の … “連帯保証人制度の廃止を望む”の続きを読む
なぜトランプがあれほど支持を得たのか、2年前のNHK記者のレポートを読み返してみる。 この古いレポートを、ある人の「陰謀論は神のようなもの」という例えを用いて総括するならば、人は神の実在を体験して神を信仰するのではなく、 … “《陰謀論》による陰謀隠蔽”の続きを読む
健康保険に大きく頼る年齢が、そう遠くない未来となってきなと頭に浮かんだ。 もしも高額な医療コストがかかる場合、「他人の出した金で長生きなんぞしたくない」というのは傲慢な気もするし、「他人の出した金に頼ってでも長生きするん … “健康的な死”の続きを読む
この宇宙の事象はすべて、体験(観測)以外に知ることはできない。 数学的に表現できる仮説が観測によって実証された場合にだけ、体験せずとも「先験的に知っている」事象として人類は共有できるけれど、それは今のところ限られたもので … “アポステリオリに生きる”の続きを読む
数多くの超常現象を体験しているユング本人が、「超常現象の体験は超常現象の証明にはならない」と言っているように、経験に依存する認識は万人が共有できるものではないので、それをコモンセンスとすることは非合理で危険な指向だと思う … “信じない者は救われる”の続きを読む